前回「レッジョ・エミリア教育」の特徴についてご紹介しました。
「レッジョ・エミリア教育」を取り入れている保育施設もあります。
身の回りのあらやるものを教材に、独自の教育環境を確立している「レッジョ・エミリア教育」。
保育ドキュメンテーションを保育士だけでなく保護者や園児も一緒に振り返りに使うことも特徴のひとつでした。
こちらでは「レッジョ・エミリア教育」を行う上で抑えたいポイントをご紹介しましょう。
「レッジョ・エミリア教育」をする環境を作る
子どもたちの好奇心を自然と刺激する環境を作るのが「レッジョ・エミリア教育」です。
園生活の中で子どもたちが「もっと知りたい」「これはなんだろう」と考えるためのシナリオを自然に生み出せる魅力的な環境を作ることが大切になります。
積極的に自然と触れ合う機会を作ったり、園内でさまざまな動植物を観察できるように施設内を工夫したりすることがポイントです。
子どもたちが疑問に思ったことを自分で図鑑などで調べられるようにしましょう。
子どもたちを主体にする
「子どもの権利」は「レッジョ・エミリア教育」の理念の一つとして掲げられています。
子どもの興味関心に合わせた環境を作ったり提案を保育士がしていくことで、子どもたちが自分でやりたいことを選び、主体的に活動していきます。
どこで何をするかの基本的な選択肢をいくつか用意し、子どもたちの意見を取り入れながら保育内容を決めるのです。
選択したものを掘り下げながら、子どもたちの考え方を尊重し、子どもたちにとって意味があること、必要な配慮を考えて援助していきましょう。
ドキュメンテーションを活用する
日々の子どもたちの記録である「保育ドキュメンテーション」。
日々行った保育を可視化し、どのような保育を保育士が実践しているかを保育スタッフの間で共有します。
ベテラン保育士の視点と経験が浅い保育士では視点が違うでしょう。
ベテラン保育士も若い保育士の視点を交えてさらに面白い関わり方を編み出せるかもしれません。
保育士の視点を可視化し、振り返ることで保育士同士のコミュニケーションが密になり、保育の質向上も期待できます。
自分自身の行動や言葉を振り返りながら子どもたちも次の活動のときはこうしてみたい、これをやりたいと活かす方向に考えられるようになってくるでしょう。