一時預かり保育をご存知ですか?
幼稚園の延長保育・預かり保育とは違い、普段は保育園や幼稚園を利用していないお子さんを忙しい保護者に代わって一時的に預かる保育サービスです。
昨今の待機児童問題から一時保育を利用したいという保護者のニーズが高まっているため、一時預かり保育事業を展開している施設が増えています。
保育園や幼稚園などの保育施設以外の商業施設などでも行われているため、保育士資格をもっていればそういった形でお子さんに関わる仕事もできます。
一時預かり保育についてご紹介しましょう。
一時預かり保育とは
自治体や施設にもよりますが、保護者が一時的に保育が必要となるときに、保育園や幼稚園などの保育施設に通っていない未就学児を保育施設で預かるというサービス。
保護者が利用する理由はさまざまで、仕事や病気などの場合はもちろん、介護や冠婚葬祭などの緊急時や、育児によって引き起こされる心理的、肉体的負担をリフレッシュするために利用することもできます。
待機児童問題や児童虐待、少子化問題などさまざまな子育てに関する問題解決にもつながってくるため、国や自治体が力を入れている一時預かり事業。補助金も交付されています。
一時預かり保育が行われている施設
一時預かり保育が行われているのは幼稚園や保育園といった保育施設だけではありません。
ファミリー・サポートセンターなどの自治体の子育て支援施設はもちろんのこと、スポーツジムや美容院、カラオケ店などさまざまです。
運営者は特に保育士資格が必要なわけではなく、現場の保育者が保育士や子育て支援などの資格を取得しておけば良いこともあり、平成21年の6,027か所から平成30年度の9,967か所まで毎年増え続けています。(厚生労働省しらべ)
専用の一時預かり保育室を持つ「一般型」と通常保育における空き定員で一時預かりを行う「余裕活用型」の2種類があり、小規模保育園などでは余裕活用型として一時預かり保育を行っている園がほとんどです。
一時預かり保育の大変なところ
厚生労働省の一時保育についてのアンケートでは、56.7%の保育士が「慣れていない子どもを複数預かることを難しいと感じる」と解答しています。
普段集団保育に慣れていないこと、保護者と離れることがほとんどないことから泣いてしまってスムーズに保育が進まないということがあるためでしょう。
また、「通常クラスの子どもに影響が出る」(33.7%)「他年齢のこどもへの同時対応が必要」(21.4%)なども仕事の難しさとして回答されていました。
普段の様子や好きな遊びについて保護者から情報を得ておいたり、注意すべき項目があればできるだけ覚えておくということも大切になります。
保護者もお子さんも安心して過ごせるように環境を整えたり、保護者とできるだけコミュニケーションをとったりする必要があるでしょう。