「保育施設でよく起こる事故とその事例」でご紹介した通り、保育施設では、さまざまな事故が起こり得ます。
事故の主な原因を年齢別に確認し、その上で予防していきましょう。
広い視野でどのような不測の事態にも対応できなければいけませんが、年齢別にポイントをおさえておくとより安全に保育ができます。
年齢別の事故原因
0~1歳児
まくらややわらかい布団による窒息
寝返りによる窒息
誤嚥(お菓子・豆・おもちゃ・コインなどの誤飲)
つかまり立ちでの転倒
歩行中の店頭への衝突など
2~3歳児
友だちとのふざけての転倒
遊具からの転落(滑り台など)
階段からの転落
小さなものを鼻や耳に詰めてしまう
水遊び中の溺水
アレルギーのある食材の誤摂取など
4~5歳児
走り回っての転倒
友だちとの衝突やケンカによる負傷
遊具からの転落
階段からの転落
水遊び中の溺水
アレルギーのある食品の誤摂取など
年齢別の事故の原因を把握し、保育園や幼稚園での適切な監視や安全対策を行うことが重要です。
日常生活で注意深く子供を見守り、事故予防に努めましょう。
事故が起こりやすい場所を特定して対策する
原因やデータから、小さなお子さんほど死亡事故が多く、年齢が上がるにつれケガにつながる事故が多くなります。
子どもの特性を理解した上で、事故が起こりやすい場所を特定することは重要です。
チェックリストの作成
園内の設備や場所に関するチェックリストを作成します。
これには、遊具、階段、廊下、トイレ、プールなど、子どもが頻繁に利用する場所や危険が潜む可能性のある箇所を含めます。
定期的な点検と改善
チェックリストをもとに、定期的に園内を点検し、安全に問題がないか確認します。
欠陥や危険箇所があれば、早急に改善措置を講じます。例えば、壊れた遊具の修理や交換、滑りやすい床の対策などです。
文書での記録と共有
危険な場所や改善すべき点については、文書で詳細に記録します。職員間で共有し、適切な対策や改善策を議論しましょう。
過去の事故や近く事故が起きた場所についても記録し、注意を喚起します。
職員教育と意識向上
全ての職員に対して、安全対策の重要性や事故予防のための具体的な行動方法について教育を行います。
意識向上を促すために、定期的な研修や情報共有の場を設けることも有効です。
事故予防は継続的な取り組みが必要です。
安全点検や改善活動を通じて、保育園の環境をより安全なものにし、子どもたちの安全を守りましょう。