保育のお仕事パーフェクトガイド

地域保育事業の配置基準

保育士の配置基準ってなに?」で配置基準の基本的なルールと国や自治体毎に配置基準があることをご紹介しました。
今回は政府が定める保育士の配置基準のうち、地域型の保育事業に関する保育士の配置基準を見ていきましょう。

■地域保育事業

認可保育施設の一つ、地域型保育事業。
小規模保育事業、家庭的保育事業、事業内保育事業、居宅訪問型保育事業の4つの事業があります。
それぞれの保育士配置基準はどのように違うのでしょうか。

小規模保育事業

A型(保育所分園、ミニ保育所)、B型(AとCの中間型)、C型(グループ型小規模保育)の3種型の認可基準が設けられている小規模保育事業。
小規模保育事業とはいわゆる乳児保育です。家庭保育に近い雰囲気で一人ひとりの園児にきめ細かな保育を行います。
0~2歳児まで、定員6人〜19人の子どもを保育するための、保育士配置基準は厳しめです。

・A型(保育所分園、ミニ保育所)の場合
保育士配置基準プラス1人、0歳児3人に対し保育士1人、1歳〜2歳児6人に対し保育士1人。
4人以上受け入れる場合は、保健師と看護師を1人に限って保育士とカウントすることも可能です。

・B型(AとCの中間型)の場合
A型と同じく保育士配置基準プラス1人、0歳児3人に対し保育士1人、1歳〜2歳児6人に対し保育士1人。
違いは1/2以上の保育士が保育士資格を取得していることが条件で、保育士以外の職業の場合は研修が実施されます。

・C型(グループ型小規模保育)の場合
0~2歳の子ども3人に対し、家庭的保育者を1人。補助者をおく場合は、0~2歳児の子ども5人に対し、メインの職員と補助者が2名。
これが配置基準になります。

家庭的保育事業

家庭的な雰囲気で少人数を対象にきめ細かな保育を行うことです。
定員は5人以下で、0~2歳児は3人に対し、保育者の配置基準は1人となります。
補助者をおく場合は、0〜2歳児5人に対し、保育者は2名です。

事業内保育事業

会社の事業所の保育施設などをさす事業所内保育事業。
従業員の子どもをメインに、地域の子どもたちも一緒に保育する施設のことです。
配置基準は保育施設の定員が20名以上の場合は国の配置基準と同様。
19名以下の場合は、小規模事業のA型、B型の配置基準と同様に、0歳児の子ども3人に対し保育士1人、1〜2歳児の子ども6人に対し保育士1人、プラス1人です。

居宅訪問型保育事業

障害・疾患などで個別のケアが必要な場合や、保育施設がなくなった地域で保育を維持する必要がある場合に、保護者宅で1vs1で保育を行うことです。
配置基準は0~2歳児1人に対して1人。
自治体が実施する研修を受講・修了した保育士や保育士と同等の知識・技術があると市町村長から認められている保育者であることが条件となっています。