保育のお仕事パーフェクトガイド

発達が気になる子への対応の流れ

子どもの発達には個人差があります。それは身体の発達だけではなく、心の発達もその子のペースがあります。クラスの中で友達とうまくコミュニケーションが取れなかったり、座っている時間にじっとしていられず立ち歩いてみたりする子がいる場合に保育士としてその子の様子を観察し、その子に合った対応を考えていく必要があります。
また、安易に発達障害ではないか?と考えるのではなく、その子の家庭環境や体調も考え、日頃の姿を日々照らし合わせていくことがたいせつです。
 

子どもの様子を観察し、記録する

気になる子がいる場合、一定期間の様子を観察します。子どもの行動・発言だけでなく、保育者の関わり方も同時に記録。
例)保育者:席に座らない子に対して座るようにさとしてみたり、興味があるような話し方をする。
  子ども:保育者がしようとしていることに興味を持ち、席に座る。
      目が合わず、座らない
      目は合うが席に座ろうとはしない    など。

園内で相談する

記録したものをもとに主任や園長と話し合い、必要に応じて職員会議でも議題に出します。園全体で今後の対策を考えていくことも大切です。

保護者と相談する

園での子どもの様子を伝えます。その時の子どもの姿と保育者の対応を伝え、また、家庭での姿もこの時に聞き出してみましょう。
必要な場合は、主任や園長にも同席していただきましょう。
また、保護者の様子を見て専門機関の情報を提供することも視野にいれますが、大きなショックを受ける方もいらっしゃる為慎重に進めるようにしましょう。

【相談機関】地域の保健福祉センター、保健所、児童相談所、子育て支援センターなど
【専門療育期間】小児専門病院、地域の療育期間など

子どもへの対応

子どもに合わせた対応を検討し、進めていきます。専門機関に相談した場合は助言を受けながら対応を進めていくとよいでしょう。

最後に

クラスに気になる子がいるなと感じたら担任が独断で対応を進めるのではなく、必ず他の保育士や主任、園長に相談し、園全体で対応を考えていくようにしましょう。
保護者対応では、療育機関に行くべきです、発達障害だと思われますなどの安易な言葉が保護者を傷つけることがおおいにあります。また、信頼関係を損なう原因にもなりますので保護者の心情を考慮しながら慎重にしていきましょう。
気になる子どもの記録はつけるようにし、対応を考えるヒントにしていきましょう。