チャイルドマインダーとはイギリス発祥の家庭的・少人数保育の専門職です。イギリスでは、児童法で基準が明確に定義され「国家職業基準資格」になっています。日本では1994年にチャイルドマインダー専門研修が始まりましたが、日本の保育のプロ「保育士」との違いはどこにあるのでしょうか。
保育士との違い
保育士は国家資格で厚生労働省の管轄です。それに対し、チャイルドマインダーは民間資格で、指定の団体による養成講座を修了して試験に合格することで取得できます。比較的簡単に取ることができるようです。
また、保育士は保育園や幼稚園などの保育施設に勤務する労働形態がほとんどですが、チャイルドマインダーは自宅で開業したり訪問したりして保育を行うことが多いようです。
ベビーシッターとの違い
同じように訪問して行う労働形態のベビーシッターとはどう違うのでしょうか。ベビーシッターは派遣会社と契約して仕事を得ます。「公益社団法人全国保育サービス協会」が認定する「認定ベビーシッター」の資格取得が推奨されています。
保育の必要な家庭に派遣され働くベビーシッターは不特定多数の子どもが対象となります。
それに対し、チャイルドマインダーは、個人経営の小規模乳児院といった自宅開業型と、個別に契約して自宅訪問するパターンのため特定の子どもが対象となります。
チャイルドマインダーの魅力
<少人数ならではの密度>
家庭的な少人数保育による子どもと密度の高い関係性がメリットです。子ども一人ずつとじっくり向き合い保育することができるため、自分の理想とする保育を追求することができるのではないでしょうか?
<選べる働き方>
保育士の場合は施設に勤務することが一般的でそれ以外の選択肢はあまりありませんがチャイルドマインダーは自宅開業や訪問保育、施設勤務の中から選ぶことができます。
チャイルドマインダーの収入
チャイルドマインダーの場合、施設勤務・自宅開業でそれぞれの収入はどれくらいになるのでしょうか。
<施設勤務の場合>
保育士と違って、チャイルドマインダーは認可保育園で正社員として働くことはほぼ不可能です。施設で働く場合、無認可保育園や託児所、乳児院といった施設のパートや契約社員が主となります。
時給は1,000円ほどが目安となりますが、地域や施設によってまちまちです。1日6時間、月に15日で時給1,000円で勤務して90,000円くらいが相場ではないでしょうか。
<自宅開業の場合>
自宅で開業する場合、時間単位で保育料を設定することが多いようで東京都を例にすると預かる子ども1人1200円~1500円/時間が多いようです。1人を預かる場合で1日9時間・15日だと1時間当たり1,200円で162,000円ですがここから必要経費を払います。
この額でみると保育士として働くよりかなり少なく感じますが2~4歳児を4人預かり1日9時間・月15日で1時間当たり1,200円として648,000円となります。
初めは大変かもしれませんが2年3年と続けてスキルアップしていくことで月収300,000円くらいも夢ではありません。
将来のビジョンをしっかり持ち、具体的な働き方をイメージしてから取得することをオススメします。