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縦割り保育のメリットと注意点について
2020/02/01

年齢の異なるお友達と交流を深めることは、さまざまな遊び方のルールを知り、優しさや協調性を学ぶことができるので成長していく上で大切な役割を果たします。今回は、縦割り保育の取り組みとメリット、保育中に気を付けなければならない点についてご紹介します。

縦割り保育のメリット

子ども達の成長に影響がある縦割り保育ですが保育士にとってもメリットはあります。
■月齢ごとの差が出にくい
通常の保育では、4月生まれから翌年の3月生まれまでの子ども達が一緒になって過ごします。そのため、月齢の差で成長に大きく違いが出てしまうため保育士は保育の仕方を個々に応じて調整する必要があります。4月生まれの子にできることでも早生まれの子には難しかったり、逆に早生まれの子に合わせて行動すると4月生まれの子にとっては不満や物当たりなさを感じてしまうことも少なくありません。
縦割り保育では、クラス関係なく過ごすことで月齢の近い子ども達と触れ合い、発達段階の差によるストレスを軽減することができます。
■子ども達の成長を間近で感じることができる
縦割り保育では、年齢の異なる子ども達が同じ環境下で過ごすことによって様々な成長を見ることができます。
年上の子は年下の子に対して、物事を教えたりおもちゃを譲るという思いやりの心が育ちます。お世話をすることで責任感や自尊心が芽生えるようになるのです。
また、年下の子は自分をお世話してくれる年上の子に憧れの感情を持つようになります。優しく接してくれる姿や全身を使って元気いっぱい遊ぶ姿を見て「自分も同じようにやりたい」と興味をもち、次第に年上の子の行動を一緒に真似しては新しいことに挑戦する気持ちがうまれます。

縦割り保育で注意すること

年齢の異なる子ども達が一緒に過ごすことで予測できない事態が起こり、様々なトラブルや問題行動がみられる場合があります。
■安全の確保
年上の子どもが年下の子どものお世話をし、抱っこやおままごとなどで遊ぶ姿はとてもほほえましい光景です。しかし、注意をお怠った瞬間に転倒・誤飲なども起こりうる可能性がありますので危険と判断した場合はすぐに止めに入りましょう。
■いじめや環境の変化に対するフォロー
年齢の違う子どもが集まると、どうしても力の差は出てしまいます。気の弱い子や兄弟のいない一人っ子はコミュニケーションの取り方が分からずストレスを感じてしまう場合もあります。結果、自身より立場の弱い子を叩いたり、おもちゃを取り上げてしまうケースも想定しておく必要があります。
対策として、子ども達がストレスを溜めてしまわないように保育士は常に注意し、トラブルが起これば該当する子ども達ときちんと話し合うという必要があります。

近年、子ども達の異年齢での関わりが薄くなっている中、こういった活動を行っている園に通わせている保護者からは入園させてから子どもの成長を感じる、一人っ子だけどお友達との関わりが分かるようになってきたと喜ばれる傾向にあります。
また、縦割り保育で得た経験は保育士にとっても子ども達にとっても大切な財産です。子ども達の経験の幅を是非広げてみてください。