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健常児と発達に偏りがある配慮が必要な子を同じクラスで指導していると、「あの子だけズルい」という子がいます。
どこの保育現場でも起こりうる状況です。発達に偏りがある子や身体的、知的に配慮が必要な子を一緒に指導していくとぶつかることでしょう。
なんと説明したら良いのか悩む保育士さんは少なくないです。
こちらではともに成長をしていく子どもたちがお互いの多様性を受け入れるために保育士が必要な心構えについてご紹介します。
「あの子だけズルい」と言われたら
一人ひとり個性、特性が違うことを理解しておく
保育士として従事しているとこのような状況に立ち向かう場面に直面することもあるでしょう。
大切なことは、お子さんそれぞれが独自の特性や発達段階を持っているということを理解しておくことです。
子どもたちは皆、顔が違うように、発達の状態も一人ひとり異なります。
そして、得手不得手も個々に異なります。かけっこが得意な子もいれば苦手な子もいますし、お絵かきが得意な子、折り紙が苦手な子など、各々が異なる得手分野と苦手分野を持っています。
成人でさえ、苦手な分野と得意な分野が存在しますよね。
なぜサポートが必要なのかを理解しておく
発達に偏りがある子どもたちは、切り替えが難しい、感情のコントロールが難しい、他者の気持ちを理解することが難しいなど、一般的には自然に習得されることにつまずくことがあります。
そのため、苦手な点を理解し、サポートする必要があるのです。
集団での生活では、切り替えや友達との協力、集団のルールに従うことが多く求められますが、苦手な子にとっては、そのお子さんに合ったアプローチが必要になります。
時間をかけて切り替えを待ってあげることも、個別に対応することも大切なのです。
子どもたちそれぞれに個別の対応を
もし、「あの子だけズルい」という声が上がる場合、個別に対応して、「○○君もまだ遊んでいていいよ」と伝えることができます。
社会性が育っていれば、皆と一緒に遊ぶことが楽しいと感じるでしょうし、ルールに従って行動することもできるでしょう。
みんなが異なることは当然のことであり、違いを受け入れることが大切です。
苦手な分野を見守り、子どもたちをサポートしてあげましょう。そして、違いを理解し、受け入れることこそが「やさしさ」の表れです。
具体的な得手不得手の例を挙げることで、理解を深めることができるでしょう。
人は違いを見つけることが得意な生き物です。
違いを排除するのではなく、困っている人の助けとなり、見守り、気配りできる優しい大人になりましょう。
これが、いじめのない社会を築く第一歩です。
忙しい保育の中でも、少しの意識と柔軟なアイデアで、たくさんの愛情を子どもたちに届けられます。
一緒に違いを受け入れ、違いに優しく接することができる素敵な保育士さんが、どんどん増えていくことを願っています。