2015年に待機児童解消のために導入した「小規模保育事業」。
子ども子育て支援法により、小規模認可保育所として国の認可事業とされています。
そんな小規模保育事業は対象年齢が原則0〜2歳児までとなっています。
そしてこの度「こども家庭庁」が3歳以上の子どもについても必要に応じて認めることを自治体に通知しました。
小規模保育事業とは
子ども子育て支援法により、小規模認可保育所として国の認可事業とされている「小規模保育事業」。
小規模認可保育事業として認可されることによって、補助金や財政支援を受けられる仕組みが整い、多様な施設が小規模保育事業に参画しました。
0〜2歳児までを対象にし、定員を19人以下と規定されているため、子どもたち1人ひとりに寄り添った細やかな保育を行えることがメリットとされてきました。
また、運営側の保育方針によるさまざまな特色があり、保育だけでなく教育にも力を入れている保育施設があるため保護者が選択することができることもメリットといえるでしょう。
しかし、3歳になると通い慣れた保育所を卒園し、3歳以上を受け入れている新たな保育施設に移らなければいけません。
広いスペースが確保されていることが少ないですし、3歳以上の子どもには集団での保育が成長過程で必要だからです。
受け入れ先の保育施設は保護者が選ぶことができますし、自治体が指定している園に入園することも可能ですが、どちらにせよ転園は親子の負担となることが指摘されてきました。
3歳以上の子どもの受け入れを通知
こども家庭庁は「小規模保育事業」について、3歳以上の子どもについても必要に応じて認めることを決め、自治体に通知しました。
保護者と子どもたちの負担や利用を希望するお子さんの選択しを広げる必要があるということによる取り組みです。
しかし問題は受け入れ側です。
3歳以上の子どもたちは上記の通り同年代の子と交流したり、遊びを体験したりできる機会を設けなければいけません。
また、0〜2歳時の子どもたちが落ち着いて食事や昼寝ができる環境を整える配慮が必要になるでしょう。
それも求められていますが、認可園たる基準はどこにいってしまうのでしょうか。
事故や就学までの教育についての格差が生まれるなど、保育現場で実際に子どもたちと関わることになる保育士はさらに臨機応変さに磨きをかけなくてはならなくなるでしょう。
受け入れ側が保護者の要望を聞き入れ、発達などに支障が無いように取り組んでいかなければいけません。