保育士資格を取得していない方でも保育施設で働くことは可能ですが、より子どもたちに関わる仕事をしたかったり、保護者を安心させるためにも保育士資格は取得しておきたいところです。
保育士試験には9科目の筆記試験があり、筆記試験に合格した後は実技試験となります。
筆記試験は独学でという方も、実技試験の対策はどうしていいか悩む方もいらっしゃるでしょう。
こちらでは「音楽表現」「造形表現」「言語表現」のうち、「言語表現」について傾向と対策をご紹介しましょう。
「言語表現」の試験とは?
保育士実技試験の「言語表現に関する技術」の試験内容は、3歳児に3分間お話しをするもの。
3歳児クラスの15~ 20人の子どもたちが目の前にいることを想定しながら課題のお話をします。
「声の出し方や表現上の技術、幼児に対する適切な話し方」ができるかどうかがこの試験で求められる保育士としての能力です。
課題の中から1つのお話を選びます。
例えば平成31年度前期試験の内容は次のとおりでした。
3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、下記の1~4のお話のうち一つを選択し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う。
【課題】
1.「おむすびころりん」(日本の昔話)
2.「ももたろう 」(日本の昔話)
3.「3びきのこぶた 」(イギリスの昔話)
4.「3びきのやぎのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)
課題の中からお話を選ぶといっても絵本や台本の持ち込みはできません。
お話の内容を自分でまとめて話す必要があります。
3歳児が楽しめること、イメージしやすいように身振り手振りを加えてお話しすることが合格のポイントです。
「造形表現」の試験をクリアするポイント
●シナリオを作ってしっかり練習
子どもたちがいるという想定で何も見ずにお話をします。
まずは課題の中からお話を決めて、その絵本を一度読んでみましょう。そこから3歳児が楽しめるシナリオにまとめていきます。
子どもたちが理解できる言葉でハッピーエンドにアレンジしましょう。
あとは「●●のお話をします」という一言から時間をはかってしっかりと練習するのみです。
●子どもを飽きさせない
子どもたちは自分が興味が持てないことには集中できません。
選んだお話を子どもたちが飽きずに集中してきけるお話にアレンジすることがポイント。
また目線や声の大きさ、抑揚やテンポ、身振り手振りなど工夫して話すことが必要です。
●自信をもって話す
子どもたちを楽しくお話に引き込むには自信をもっていきいきと話すことが大切です。
お話の内容を覚えておくことは最低限必要になるでしょう。
その上で上記の技術が活きてきます。