保育士になるには
保育士資格を取得していない方でも保育施設で働くことは可能ですが、より子どもたちに関わる仕事をしたかったり、保護者を安心させるためにも保育士資格は取得しておきたいところです。
保育士試験には9科目の筆記試験があり、筆記試験に合格した後は実技試験となります。
筆記試験は独学でという方も、実技試験の対策はどうしていいか悩む方もいらっしゃるでしょう。
こちらでは「音楽表現」「造形表現」「言語表現」のうち、「音楽表現」について傾向と対策をご紹介しましょう。
「音楽表現」の試験とは?
幼児に歌って聴かせることを想定して課題曲2曲を演奏しながら歌う「音楽表現」。
使用してよい楽器はピアノとアコースティックギター、アコーディオンです。
ピアノ以外の楽器は持参することになるので、ピアノを選択する方が多いでしょう。
ピアノに使用して良いのは保育士試験の受験申請書に記載されている添付楽譜や市販の楽譜のコードネームを参照して編曲したものです。
ギターとアコーディオンの場合は添付楽譜のコードネームを尊重して演奏します。
歌詞は1番のみで、前奏や後奏をつけるのはOKです。
「音楽表現」の試験をクリアするポイント
保育士として必要なことは「歌・伴奏の技術・リズムを総合的に、かつ豊かに表現できる力」をもっているかどうか。
これを試験官にみられています。
クリアするためののポイントは「子どもたちと一緒に歌えるように演奏する」ことと「自分のレベルに合わせた楽譜をみつける」こと。
子どもたちと一緒に歌えるように演奏する
鍵盤だけをみずに子どもたちの様子を見ながら笑顔で弾くことができるということは実際に保育施設で働いていても大切なこと。
実務に沿った視点で採点されるため、緊張して伴奏ができない事態になっても大丈夫なくらい練習して十分に弾けるようにしておくことが大切です。
歌詞を大切に、音程を外さないようにということは前提ですが、子どもたちと一緒に歌っているという情景を豊かに表現することがポイント。
両手で正しく弾けていても、歌と笑顔を添えると難易度があがります。基本を抑え、無理なく弾き、歌えるよう練習しましょう。
自分のレベルに合わせた楽譜をみつける
ピアノは試験会場に用意されていますが、グランドピアノの場合があります。
普段キーボードやアップライトピアノを利用して練習している方は試験で初めてグランドピアノを弾くと、その鍵盤の重さに動揺したり、音が出なかったりすることがあるので、試験前にグランドピアノを弾く機会を設けましょう。
大手の音楽教室や楽器店では単発で保育士の試験対策講座が開かれていることがあります。
ぜひ問い合わせてみてください。
大手の楽器店には幼稚園や保育園向けに楽譜がたくさん用意されています。
同じ曲でもアレンジされている初心者でも弾けるものから難易度が高いものまでさまざまです。
保育士の先輩や友人、図書館から借りて練習するのもいいですし、インターネットで保育士試験や初心者向けの楽譜を購入することもできるので探してみましょう。
独学では難しいという場合は、前述の試験対策講座やスクーリング、映像教材などで実際の振る舞いを何度も練習して試験に備えてください。