就職・転職丸わかりガイド
保育の仕事に携わるうえで必要な資格「保育士資格」と「幼稚園教諭免許」。
どちらも取得していなければ特に「幼保連携型認定こども園」には就職することが難しくなります。
どこの施設でも人手不足である保育施設ですが、資格を取得しておくことで就職・転職の際、選択肢が増えるので、今後のために勉強しておくのもよいでしょう。
保育士資格と幼稚園教諭免許の違う点と幼稚園教諭免許の取得方法についてご紹介します。
幼稚園免許と保育士免許の違い
幼稚園免許は学校教育法に基づいて教育を行う「教員免許」になります。
文部科学省の管轄で、第一種・第二種・専修の三種類があり、第一種は大学、第二種は短大や専門学校、専修は大学院修士課程を修了することで免許取得となります。
キャリアアップするためには第一種免許が必要となり、第二種免許を取得している方は5年以上の保育経験と必要単位の取得ができれば第一種免許へ切り替えが可能です。
また、幼稚園教諭免許は更新の必要性があります。
保育士免許は児童福祉法に基づいて子どもの保育を行う「資格」になります。
厚生労働省の管轄となり、一度取得すると更新の必要はありません。
幼稚園教諭免許の取得方法
●保育士資格を取得している場合
保育士免許を取得するために学校に行かなければ行けないということはありません。
保育士資格を持っていれば、「幼保特例制度」によって幼稚園教諭免許第二種を取得することができるのです。
条件は以下になります。
・専門・実務経験が3年以上(勤務時間が4320時間以上の場合)
・大学で指定の8単位を修得する
「幼保特例制度」は「幼保連携型認定こども園」のために作られた制度。幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を取得しやすくしています。
認定こども園で働くには原則幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を取得しておかなければならないためです。
幼稚園教諭専修免許状を取得している場合、上記の条件で第一種を取得することが可能となっています。
ちなみに特例制度の期間は2025年3月末日までです。
●保育士資格を取得していない場合
保育士資格を持っていない場合は、「教育職員免許法」に基づいて、所定の養成学校の教職課程を修了後、各都道府県教育委員会に申請することで免許状が付与されます。
前述した通り、取得方法によって免許の種類が変わります。
短期大学や専門学校、大学などに通学するだけでなく、通信大学の教職課程を経て幼稚園教諭免許を取得することも可能です。
日本の幼稚園教諭免許の取得状況は年々減少しています。
保育士不足が懸念される中、幼保特例制度のように幼稚園教諭免許を取得しやすくするような制度がさらに求められると考えられます。