就職・転職丸わかりガイド
深刻な待機児童問題への際柵のひとつとして注目されている「企業主導型保育事業」。
一言でいうなら「会社がつくる保育園」です。
少しずつ助成金なども改定され、企業にとってのメリットは増えていますが、働く保育士にとってのメリットはあるのでしょうか。
企業のメリット
企業としては優秀な人材が子育てのために離職してしまうのは大きなマイナスです。
待機児童問題は深刻なので、企業自体が託児施設を用意すれば「保育園に入れないから」という理由での離職を減らせます。
会社の勤務状況や職員のニーズに応えて企業主導型保育施設を運営すれば、これ以上無い福利厚生になるでしょう。
地域枠の設定をすれば、CSR活動にも繋がるので、企業の社会的評価を上げることができます。
自治体に保育の必要性を認められにくいパート従業員などにも保育サービスを提供できますし、利用者との直接契約ができるので柔軟な対応が可能です。
利用者である保護者のメリット
自治体に審査を依頼する認可保育所に子どもを預けるためには、「保育の必要性」の認定が必要になります。
パート従業員などの非正規雇用者はその必要性が認められにくく、待機児童の多くは保護者が非正規雇用者です。
しかし、企業主導型保育施設であれば、企業と利用者が直接契約ができます。
就労形態に合わせた託児が可能ですし、自宅や職場の近くにある施設を利用できるので通勤にも便利です。
なにより認可保育所並みの利用料金で利用できるので、経済的にもメリットがあります。
働く保育士のメリット
企業の保育ニーズや、運営している企業の規模や外部委託しているか否かなどにもよりますが、母体となる企業が大きければ、給与や賞与、昇給面が充実していることが期待できます。
また、もともと従業員の福利厚生や子育て中の社員のために開園した企業が多いので、子育てに理解がある場合が多く、長く働ける環境が整っているケースが多いでしょう。
令和元年に制度が変わったり、保育の無償化が始まったりということから新設園が多く、綺麗な職場でみんな一緒にスタートということも転職する保育士にとっては大きなメリットでしょう。
預かる子どもたちの人数も認可園と比べると小規模の場合が多く、子どもたち一人ひとりとじっくり関われる保育を行いたい方にはぴったり。
保育士の配置基準は半数が資格保有者となっているので、保育補助・アシスタントとして無資格で働くチャンスもあります。
、研修制度も充実している園があるので、スキルアップやキャリアアップも期待できるでしょう。
なんといっても従業員が子育てと仕事を両立するためにつくられた施設なので、通勤に便利な市街地に設置されているケースが多いので、通勤に便利なのは大きなメリットではないでしょうか。
企業主導型保育施設の制度も新しくなり、ICTシステム導入の助成金・補助金が発生することになったので、これから保育士の業務負担の軽減に向けて大きく動いていきます。
福利厚生や待遇、母体となる企業や規模などを確認して転職をすれば、よい環境で保育に勤めることができるでしょう。