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企業主導型保育など、認可保育園以外の保育園。
認可保育園との違いを前回ご紹介しましたが、働く上でのメリットデメリットはまた違います。
どんな保育園でどんな保育を行いたいのか、保育士個人によって違うからです。
それを踏まえた上で、認可保育園と認可外保育園で働くメリットデメリットをご紹介しましょう。
認可保育園のメリット
●国や自治体に守られている
認可保育園は、公立・私立にかかわらず保育士の配置基準などが厳格に守られています。
給与や待遇についてもその立場や待遇は守られていると言えるのです。
公立保育園で働く保育士は基本的には地方公務員。
私立保育園も運営の費用の多くが国や地方自治体の公費でまかなわれています。
保育士の給与や待遇を整えるには十分の収支が見込まれるのです。
そのため、人手不足による多忙だったり、残業が多すぎたりといった保育士の大きな悩みが少ない傾向にあります。
●運営をしやすい
毎年の園児募集についても認可保育園は各自治体で一括で行われるので、園側から働きかけることはありません。
面接などで園児を選べないというデメリットはありますが、園児を集めようとしなくても集まるので園の運営コストが掛からないことは大きなメリットでしょう。
安定して長く働くということを考えれば、認可保育園は将来性が見えやすい環境といえます。
認可外保育園のメリット
●独自のカリキュラムの保育ができる
認可外保育園で働こうと思うのであれば、待遇はその保育園次第になるので保育士はしっかりと園を選ばなければいけません。
独自の運営をしたいから国の基準に従うことなく開設された園もあるからです。
インターナショナルプリスクールや情操教育を重視した保育園などはこれに当たります。
園のオリジナルのカリキュラムに沿って独自のアイデンティティを発揮した働き方ができるのは大きなメリットです。
リトミックや英語、絵画やダンスといったスキルがある保育士なら、自らの得意分野を発揮して楽しく保育を行うことができます。
●園によっては待遇がいい
独自のカリキュラムを組んでいる認可外保育園では、保護者が負担する保育料も高額なことが多いです。
園の運営で十分に利益が出るように設定されているのです。
そのため、保育士の給与や待遇についても認可保育園の内容より良い場合もあります。
認可保育園は基準や公費に縛られてしまうのです。
認可外保育園のデメリット
●基準を満たしていない
国の基準を満たすことができずに認可外保育園にならざるを得ない園も多いことは事実です。
施設の広さ、園庭、運営スタッフの人数などが曖昧で、保育士の設置基準が満たされていないなど。
こういった劣悪な環境が揃ってしまった園では事故が起きる可能生が高いというデータも出ています。
●事故が多い
残念ながら、内閣府子ども・子育て本部の発表した「平成 28 年教育・保育施設等における事故報告集計の公表及び事故防止対策について」では、認可外保育施設では認可保育所の約2倍死亡事故件数が多いという結果になっています。
さまざまなニュースで取り上げられ、子どもたちが犠牲になっている園がすべて認可外とはいえませんが、子どもが好きで選んだ保育士という職業です。
意図的に事故をおこすなどは考えたくないですし、考えにくいこと。
基準を満たしていない施設内での何かしらの不備で事故が起きてしまいやすいのでしょう。
そう考えると認可外保育園は子どもたちにとってあまりよい環境が準備できないといえます。