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二度見しそうなニュースが入ってきました。
厚生労働省が各自治体に「保育所でのオムツの処分を推奨する」と通達したのです。
私立の保育施設であればそれぞれの施設で処分することになっていますし、公立の場合も自治体が取り決めているので保護者にオムツを持ち帰らせる保育施設は少数派のイメージ。
今から施設での処分を検討するという自治体があることが驚愕です。
意外と多いオムツ持ち帰り派の自治体
昨年3月に「保育園からおむつの持ち帰りをなくす会」が調査した結果。オムツの持ち帰り派の自治体が4割以上いることがわかりました。
滋賀県にいたっては9割近い園で持ち帰りが行われていることがわかったのです。
びっくりですね。
使用済みで不衛生なオムツを保護者がお迎えにくるまで個別に保育士が管理するのでしょう。
間違いがあってはいけないので、使用済みのオムツを入れた袋に記名して、降園準備の際に確認していたと考えるとその間ただでさえ忙しい時間帯にその確認業務に保育士が使われるのです。
持ち帰り派が多い自治体でも、保護者からの意見で園で処分になったケースもあるため完全に持ち帰りする園ばかりではないということでしょう。
そういった保育施設の方が保護者はもちろん保育士のことを考えて運営しているといえるのではないでしょうか。
どうしてオムツを持ち帰らせるのか
「保育園からおむつの持ち帰りをなくす会」の調査によると「使用済みおむつの持ち帰りの理由」は以下の通りです。
●子どもの体調管理のため・・・43%
●ずっとこうしてきた、理由はわからない・・・30%
●ゴミの保管、回収の手配で問題がある・・・14%
●予算がつかない・・・9%
●保護者からの要望がない・・・4%
袋に詰め込まれ、半日以上経過したオムツを保護者に渡すために管理しておくのが不衛生、負担をかけているとは思わないのでしょうか。
「ずっとこうしてきた、理由はわからない」に保育士の業務の闇が感じられますね。
古い慣習にとらわれ、保護者もそれが当たり前と思っているため要望がないのでしょう。
特に乳幼児がかかりやすい感染症などは症状が改善されて登園した後も便の中に菌やウイルスが排出されます。
感染リスクを考えても園内に保管しておくというのはデメリットでしょう。
もともと布おむつを持ち帰る時代から保育士をしていた場合、それが当たり前と感じることもあることは否めません。
保護者に便の変化があった場合に確認してもらうためという側面もあるでしょう。
しかし、管理、確認、リスクヘッジという保育士の負担を考えてもオムツは保育施設側で処分するのが妥当でしょう。
「理由がわからない」まま昔からの流れで残っている慣習は今の時代に合わせて変化していくべきです。
これから検討にはいるという自治体には一刻も早く保育士の現状を知ってほしいと願います。